英国発ダーク・ファンタジー の傑作シリーズ、第二弾
書名:ゴーストソング
著:スーザン・プライス
訳:金原瑞人
発行年:2020年2月
ジャンル:フィクション(ファンタジー)
ISBN:978-4-909125-16-3

試し読みできます
TB_Song_browsing.pdf (291KB)

第2部「ゴーストドラム」
第3部「ゴーストダンス」

「そしてわしは、それからずっとひとりで生きてきた。精霊たちが、わしの弟子が生まれたと告げにくるのを待ちながらな。待って、待って、待ちながら、氷のリンゴを育てているうち、この身も氷のリンゴのようになった気がしてきた。わしは二百年間、待った。そしてようやく弟子が生まれ……その子の親から渡すことを拒否された」

著者:スーザン・プライス(Susan Price)
1955年、英国ウェスト・ミッドランズ生まれ。18歳で作家デビューし、1980年代に歴史ファンタジーで高く評価される。フォークロアをベースにした作風が特徴。1987年に『ゴーストドラム』(The Ghost Drum)でカーネギー賞、1999年に『500年のトンネル』(The Sterkarm Handshake)でガーディアン賞を受賞。主な作品に「ゴースト」三部作(The Ghost Drum, Ghost Song and Ghost Dance)、『エルフギフト(上・下)』(金原瑞人 訳)、『500年のトンネル(上・下)』(金原瑞人、中村浩美 共訳)、『500年の恋人』(A Sterkarm Kiss、金原瑞人、中村浩美 共訳)など。

日本を代表する英米文学翻訳家・金原瑞人が、どうしても日本語訳を完結させたかった3部作が満を持して登場!



1991年に金原瑞人の訳で『ゴースト・ドラム 北の魔法の物語』として福武書店より刊行された、英国人作家スーザン・プライスによる「Ghost World」3部作シリーズの第1部『The Ghost Drum(ゴーストドラム)』が、同じ金原瑞人の改訳でサウザンブックスより蘇りました。美しい限定BOXに入れたゴーストシリーズ3冊セットはサウザンブックスのECショップのみで販売しています。


三百年生きるといわれる魔法使いは、自分の弟子と宿命づけられた人間の子に魔法を伝授してから、死者の世界【ゴーストワールド】へと退いていく。だが、猟師マリュータは愛息アンブロージをよこせという魔法使いクズマの要求をはねつけた。それが世界をどんな不幸に陥れるかも知らず……。是が非でも弟子を手に入れようとするクズマの呪いは、やがてマリュータ父子のみならず、平和に暮らしていたトナカイを追う人々にも過酷な運命をもたらすのだった!


ゴーストシリーズ第一弾『ゴーストドラム』
すべてを支配された冬の国を駆ける
魔法使いの苛烈な物語、開幕。

ゴーストシリーズ第三弾『ゴーストソング』
悪に立ち向かう見習い魔法使いは、世界と自分を救えるのか?
鮮烈で苛酷な闘いの物語、ついに完結。

翻訳:金原瑞人(かねはら みずひと)
1954年生まれ。翻訳家、法政大学社会学部教授。フィクション、ノンフィクション、児童書など、多ジャンルにわたって翻訳を手がけ、特に海外のYA(ヤングアダルト)作品を精力的に翻訳し、日本に紹介。訳書は550点以上。主な訳書に『武器よさらば』(ヘミングウェイ)、『青空のむこう』(シアラー)、『月と六ペンス』(モーム)、『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』(サリンジャー)、『リズムがみえる』(アイガス)など。エッセイ集に『サリンジャーに、マティーニを教わった』『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』など。日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』など。ブックガイドに、『10代のためのYAブックガイド150!』、『13歳からの絵本ガイド YAのための100冊』、『翻訳者による海外文学ブックガイドBOOKMARK』など。
(写真:根津千尋)