世界一有名な女子ラグビー選手
ルビー・トゥイが自ら語る困難と成功のストーリー
原著の情報
書名:Straight Up
著者:Ruby Tui
発行国:ニュージーランド
発行年:2022年
ジャンル:自伝/スポーツ
ISBN:978-1991006141

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パス、ヒット、バウンド、キャッチ。

早朝の誰もまだいないクライストチャーチのアイラムフィールドで、
私は変なたまごみたいな形をしたラグビーボールをポールに向かってひたすら投げていた。

もう一度、もう一度。100回まで。

いや、もっと。

著:Ruby Tui(ルビー・トゥイ)
ニュージーランドのプロラグビー選手。2016年リオ五輪銀メダル獲得、2017年ニュージーランドのセブンズ女子代表チーム(ブラックファーンズ・セブンズ)プレイヤー・オブ・ザ・イヤー受賞、2018年ラグビーワールドカップ・セブンズ優勝、2019年ラグビーセブンズ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー受賞、2020年東京五輪(2021年に開催)金メダル獲得。2021年ラグビーワールドカップ(2022年に開催)優勝。2022年より開催されているスーパーラグビー・アウピキ(女子スーパーラグビー)にてチーフス・マナワで出場し優勝、同年にニュージーランド15人制女子代表ブラックファーンズにデビュー。ラグビーワールドカップ2021ニュージーランド大会(2022年に開催)にて優勝。
フィールド上以外では、スカイTVのコメンテーターとしてレギュラー出演。その他、ニュージーランドの子どもたちのサポートグループを作り、自身のメンタルヘルスについて正直に話せる場を提供する事に力を入れている。公的な問題について発言することで変化を起こし、仲間にやる気と感謝を示すことを、彼女は自分の足跡を残す方法としている。現在、ラグビーのメンタル面健康プログラム「HeadFirst」のアンバサダーとして就任中。

自分の限界を決めない!
虐待、暴力を乗り越えて世界のラグビー選手へ

 これはルビー・トゥイの物語。困難ばかりで不安定だった幼少期から、人生のためにより良い選択を求めて必死にもがき続けた経験、そしてオリンピック金メダル獲得から世界一のラグビーセブンズ選手に選ばれるまで。オープンに、彼女の生の言葉で赤裸々に綴られた物語。

 決して楽ではなかった子供自体を経て、ルビーは新たな道を見つける。子供の頃に耐え抜いた暴力、薬物が周りにある環境、その他の数えきれない災難が将来に悪影響を与えないためにした血のにじむような努力、そして世界で最も成功した女子ラグビー選手になるまでの道のり。

 世界で女子ラグビーが著しく発展した波にルビーのキャリアも乗り、アマチュア選手からプロ選手へ。

 「ストレートアップ」は彼女自身が過去の自分としっかり向き合い、トラウマになるような経験を目的達成への原動力に変えられる事を理解し、実行した経緯が語られた、一人の人間の物語。

 今こそマジ(Straight up)になる時。


ラグビーファンに、アスリートを目指す女性達に
ルビー・トゥイの言葉を伝えたい

発起人・阿辻香子(あつじ・きょうこ)

 私と女子ラグビーとの出会いは2019年。2019年ラグビーワールドカップの研修を兼ねたワールドラグビー女子セブンズシリーズ北九州大会でイングランド代表チームのリエゾン(帯同日本人スタッフ)の仕事をしました。ニュージーランド滞在が長かったものの運動音痴な私はラグビーのプレー経験はなく、女子ラグビーに関しては全く無知で不安だらけでした。

 そんな中出会ったのは、フレンドリーでかわいい普通の女の子たち。空き時間には近辺のカフェに行き、ラテアートをSNSでシェアするような普通の女子が、練習時は重い重量を上げ、激しいタックルをこなし、試合になると全員が本気で勝ちを狙いに行く様子を目の当たりにし、気づいた時には女子ラグビーのファンになっていました。その後2022年ニュージーランドで開催された女子ラグビーワールドカップの仕事に採用され、日本代表チームとその他数カ国のSNSコンテンツ作成を担当しました。

 世界的に見てもラグビーは男子がメインで、大会開催当初は視聴率が低かったこの大会が、女子ラグビーの情熱と試合のクオリティの高さが徐々に話題になり、決勝に近づくにつれて大注目を浴るようになった様子を現地で体験しました。そんな中、全ての選手の中で一番目立っていたのがルビー・トゥイ選手。国を去る前に同年9月に出版された彼女の自伝を買って読んだところ、今の彼女からは想像できないような壮絶な子供時代、そしてこの10年間のニュージーランドの女子ラグビーの発展に関して語られてる本でした。金メダリストでワールドカップ優勝チームの選手である彼女が、子どもの時は環境のせいで鬱状態だったことは自分にも重なる部分があり、乗り越えるための努力や考え方は私の心に強く響きました。

 また、今では男子ラグビーと同等の扱いを受けているニュージーランド女子ラグビーが、10年前はアマチュアチームだった事など、女子スポーツの厳しさを改めて理解する事もできました。日本でもまだまだ注目されにくい女子ラグビーが今後さらなる発展を遂げる手助けと、ルビーの生の言葉、厳しい環境にも負けず諦めなかった彼女の気持ちを日本の方、特に日本の女性スポーツ選手の方々に届けたい。そう強く思い、翻訳出版をすることを決意しました。ラグビー選手はもちろんファンの方々、そして女性アスリートを応援したい方に読んでいただきたい一冊です。


発起人・阿辻香子(あつじ・きょうこ)
大阪生まれ、16歳でニュージーランドに留学し10年滞在したのち、現在は台湾・台北在住。フリーランスの台湾情報ブロガー、ライター、通訳、翻訳者。ブログ・ライター名義はCoco。2019年ワールドラグビー女子セブンズシリーズ北九州大会・イングランド代表チームリエゾン、2019年ラグビーワールドカップ日本大会・サモア代表チーム帯同通訳、2021年(2022年開催)女子ラグビーワールドカップニュージーランド大会・SNSコンテンツ作成者。

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X Coco🏉Rugby account:@cocoderasta1112
個人ブログ:cocointwblog