著者:Guy Donahaye(ガイ・ドナヘイ)、Eddie Stern(エディ・スターン)
両者共に1991年シュリ・K・パッタビ・ジョイスの生徒となる。世界中に数少ないアシュタンガヨガのAdvanced Certified Teacherである。
ガイ・ドナヘイは、1993年からマイソールスタイルのアシュタンガヨガを教え始め、1996年にイギリスのブリストルに「Ashtanga Yoga Shala」を設立。1998年にはニューヨークのマンハッタンに「Ashtanga Yoga Shala」を移し、現在も伝統的なアシュタンガヨガを教えている。
エディ・スターンは、1993年にニューヨークのマンハッタンに「Ashtanga Yoga New York」を設立し、マイソールスタイルのアシュタンガヨガを教え始める。2001年からは 「Broome Street Ganesha Temple」としても運営。2015年には「Ashtanga Yoga New York」を「Brooklyn Yoga Club」と改め、ニューヨークのブルックリンに場所を移す。シュリ・K・パッタビ・ジョイスの著書『Yoga Mala』の翻訳者、インド思想に関する雑誌『Namarupa』の発行人及び編集者。
シュリ・K・パッタビ・ジョイス(1915ー2009)は、インドのマイソールにヨガ学校「Shri K. Pattabhi Jois Ashtanga Yoga Institute」を創立し、その後、60年以上運営をし生涯にわたって献身的にアシュタンガヨガを伝えてきた人物です。生徒たちからは親しみをこめて「Guruji(グルジ:師匠という意味)」と呼ばれていました。本書では、そのGurujiの教えが、彼の生徒や親しい人、そして家族による言葉を通じて語れていきます。
サンスクリット大学のヨガ講師からキャリアをスタートし、その後、世界中の何万という人たちに影響を与える師となった、Gurujiの人生とはどんなものだったのか。Gurujiをよく知る生徒や家族の言葉と回想を通して、献身的なヨギの優れた洞察、ヨガに関する驚くほど豊かな知識、伝統的なヨガの教えが世界中に広まった経緯を知ることができます。
本書で語るのは、Gurujiの孫でありヨガ学校「KPJAYI」を継いだシャラート、Gurujiの娘でありシャラートの母サラスワティをはじめ、ティム・ミラー、デビッド・スウェンソン、ナンシー・ギルゴフ、チャック・ミラー、ジョン・スコットなどかつてのGurujiの生徒であり、今は伝統的なアシュタンガヨガの日々の練習を教えている著名な先生たち。彼らに対するGurujiの指導も興味深く、実際の日常生活にヨガの練習を取り入れることの難しさや、そこから得られるものを知ることもできます。
また、パッタビ・ジョイスのヴィンヤサのメソッドが、現代のヨガにいかに深い影響を与えているか、身体的に激しいアーサナに注目されがちなアシュタンガヨガのシステムが、本質的には深いスピリチュアルな鍛錬であるということも、インタビューや回想を通じて理解できます。
アシュタンガヨガと、現代にも息づくヨガの伝統に興味があるすべての人にぜひ読んでいただきたい1冊です。
本書の著者のエディ・スターンさんからのビデオメッセージ!
《動画の概要》
こんにちは、エディ・スターンです。ブルックリンヨガクラブでアシュタンガヨガを教えています。ガイ・ドナヘイと共に、この本「Guruji(グルジ)」の共著者でもあります。
この本は、ガイが撮っていたグルジのドキュメンタリー映画が元になっています。映画に資金的な問題が出てきてからは、ガイはそれまで撮ったインタビュー映像を文字におこして、自分のWebサイトで公開していました。そのインタビューを読んで、ガイにこれは本にした方がいいと勧めました。そして、本にするにあたってさらにインタビューを追加することにしました。
まず私たちはグルジのところに行って、それから色々な人たちに話を聞きました。1940~60年代のインド人の生徒から、1970年代の最初の西洋人の生徒のインタビューもあります。そして何より大事なグルジの家族、シャラート、サラスワティ、マンジュ、シャミーラにも話を聞きました。これは他ではあまり見かけないし、読めないものだと思います。
グルジは1940年代~2000年代(亡くなる直前)まで、かなりたくさんの様々な人にアシュタンガヨガを教えてきました。教えているメソッドは基本的に同じですが、相手によって伝え方が違うこともあります。私たちはこの中のインタビューで、それぞれの人に同じ質問をするようにしていますが、似たような答えになることもあれば、人によって答えが違うこともあり、それこそがこの本の見どころだと思っています。
私たちは、同じシークエンスを、同じドリシティで、同じように呼吸をして、同じように練習をしていますが、この地球上に同じ人間は一人としていませんから、練習に対する感じ方や、練習を通した体験というのも人それぞれ違います。それでも、同じように練習を積み重ねれば、それぞれの才能や、人生の目標や、やりたいことが違っても、同じようにサポートされ、実現することができます。これがグルジが伝えたアシュタンガヨガの素晴らしいところです。
日本のみなさんにも本書『Guruji(グルジ)』を読んでもらえるよう、ぜひこのクラウドファンディングへのご協力お願いします。ありがとうございます!
本書の著者のガイ・ドナヘイさんからもビデオメッセージが届きました
《動画の概要》
こんにちは、ガイ・ドナヘイです。
1991年からアシュタンガヨガの練習をしていて、ニューヨークでアシュタンガヨガを18年ほど教えています。
1998年に、この本の元になったドキュメンタリー映画のプロジェクトを始め、昔からの生徒やシニアティーチャーと呼ばれる人たち20人ほどのインタビューを集めました。しかし、ドキュメンタリー映画にするのは難しいとわかってからは、まず映像を文字に起こしてWebサイトに掲載し、それから最終的に本として出版しました。
それぞれのインタビューには、その人のアシュタンガヨガに関する知恵や知識が詰まっています。アシュタンガヨガの練習、グルジのヨガの教え方、グルジの人生などとても包括的で、深く濃密な内容です。どれもアシュタンガヨガの長年の練習や、グルジとのつながりによって培われたものです。グルジに実際に会ったことがない人も、このような知恵や思い出を共有できればという想いでつくったので、この本を読んでいただけたらうれしいです。
英語版はすでに1万部以上発行していて、とても良い反響をいただいています。アシュタンガヨガの練習生はこの本から恩恵を得て、とても満足してくれているようです。この本が日本語で出版されて、日本のみなさんもアシュタンガヨガの素晴らしい知識を得て、楽しんでもらえたらと思います。
推薦者:的野 裕子(まとの ゆうこ)
ライター、翻訳家。「ライフハッカー[日本版]」「greenz.jp」「フォーブス ジャパン」など、オンラインメディアを中心に執筆。2006年アシュタンガヨガの練習を始める。2008年に会社員を辞めフリーランスとなってからは、ニューヨークのエディ・スターンの元で練習をするために、ニューヨークと福岡の2拠点生活を続けている。