著者:Lisa Saunders(リサ・サンダース)
バージニア州出身 コーネル大学卒 先天性サイトメガロウイルスウイルス財団代表
1989年、夫の勤務先であったメリーランド州で生まれた次女エリザベスはCMVが原因の小頭症で重度の障害児だった。活発な長女ジャッキーと、話すことも一人で座ることもできないエリザベスを育てつつ、著作者としての才能を開花させていった。
エリザベスを16歳で失ってからCMV予防啓蒙活動を続けている。代表を務める先天性サイトメガロウイルスウイルス財団は妊娠中の初めての感染を知るための母体検査、新生児の検査、ワクチン開発に向けて一般の意識を高めることを目的としている。2015年にはコネチカット州がアメリカ合衆国で他州に先駆けて先天性サイトメガロウイルス感染症予防法を制定するにあたり大きな貢献をした。本書を含め『Ride a Horse, Not an Elevator』や『 Ever True: A Union Private and His Wife』『Lisa's Guide for Writers: How to get published & self-published』 など10冊以上の著作がある。現在は夫の転勤先コネチカット州の古い港町ミスティックでミスティック海事博物館の非常勤講師、ニューロンドンコミュニティカレッジ生涯教育センターの講師、ローカルテレビ局のトーク番組ホステスをつとめる。夫ジムと愛犬ドリトルと暮らしている。全米マーケティング及び広報評議会2010年金賞受賞。http://www.authorlisasaunders.com/
あるひとりの母親と、二人の姉妹、そして一匹のペットによる、ユーモラスで感動的なストーリー。
姉のジャッキーは、ペットに犬が欲しいと母のリサにおねだりするも、リサはそれを許してくれない。というのも、先天性サイトメガロウイルス感染症の妹、エリザベスにとって、犬はうるさすぎるのではないかという心配からだ。
しかしながら、物語は、肉食のハムスター、攻撃的な猫、殺人アリ、とても臭いうさぎ、まるで無秩序なペットたちが次々と現れ、この一家が奮闘しつつ進んでいく。
そして、ある日リサはふと思う。
物事は自分が思うようには決して動くことはないー。
もし神様が私たちのもとに犬を連れてきてくれたらー。
そのときこそ、私たちは犬を飼うことができるということなんじゃないかー。
そしてある日、思いも寄らないことに、
震えたすっかり汚い子犬が彼らの家の扉のところに姿を現すのである。
さて、この犬は本当に神様からの贈り物なのだろうか・・・。
渡邊 智美さん (「トーチの会」代表)からの挨拶
医療関係者でさえも誤解していますが、CMV感染症は決して珍しい病気ではありません。私たちの誰もが、または我が子が、そうである可能性があったということを、この「普通のお母さんが綴った、決して特別ではない日常の物語」を通して知って欲しいのです。そして、その病気と悲しい結末は、知識で防げたかもしれないという事実に気づいて欲しいのです。 啓発のために出版するとはいえ、『 Anything But a Dog!: The Perfect Pet for a Girl with Congenital CMV (Cytomegalovirus) 』は、医学書とか実用書ではなく子どもからお年寄りまで誰でも読める「実話の物語」です。
出版するためには、あらかじめ9月末までに1000冊分の予約を取る必要があります。成立してから印刷、製本をしていくので、本が手元に届くのは秋以降となります。日本版の『Anything But a Dog!』には、「トーチの会」顧問である長崎大学小児科教授の森内先生に書いていただいたサイトメガロウイルスの解説も入ります。
病院やクリニックの待合室に! 母子感染の副読本に! 図書館に! 犬好きの方にも楽しんでいただける感動物語です! ぜひ、ご協力をよろしくお願いいたします。
Special Thanks
平鹿総合病院産婦人科 小原 幹隆、小梅、三重大学医学部産科婦人科学教室/トーチの会協力会員 鳥谷部 邦明、認定NPO法人フローレンス
推薦者:渡邊 智美 「トーチの会」代表
先天性トキソプラズマ&サイトメガウィルス 感染症患者の会(トーチの会)代表。2011年春に先天性トキソプラズマ症の娘を出産したことをきっかけに、トーチの会を設立。
日本では認識されていないトキソプラズマ症という病気に関する知識を、少しずつでいいから世の中に広めていき、悲しい思いをする母子を減らしたいという思いで、妊婦健診におけるトキソプラズマ抗体検査・サイトメガロウイルス抗体検査の必須化や全妊婦への注意喚起、ワクチンや治療薬の国内認可などをもとめて活動中。