ハヤブサ類を飼育、調教したい人には必携の一冊
原書名:Understanding the Bird of Prey
著:Dr.Nick Fox
出版社:Hancock House Pub Ltd
発行国:カナダ
発行年:1995年
言語:英語
仕様:368ページ
ジャンル:ノンフィクション(生物・科学)
ISBN:978-0888393173

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人工授精、育すう、健康管理、道具の作り方、習性、調教方法、
狩りの戦略を獣医学的な裏付けとともにわかりやすく解説
調教未経験者、経験者ともに学ぶところが多い一冊。

 

本書では、猛禽はどのように調教され、扱われるべきかという著者の考えが体系立てて説明されており、一冊で繁殖、調教、使役(鷹狩り)の全方面を体系的に網羅した、類いまれにみる本である。

章立ては明瞭で、かつ文章は論理的かつ親しみやすい調子で書かれており、専門用語も解説されているため、初めて猛禽を学ぶ読者でも理解に困ることはない。

各章にふんだんなデータとイラストを含み、独学で鷹狩り、特にハヤブサ類を調教したい人には必携の一冊だ。 ハヤブサの代謝の時間ごとの変化率のチャート、食べさせた餌がどのようにエネルギーに変換されるかの獣医学的説明は本書特有であり、ハヤブサの調子の把握に大変に役に立つ。数値的管理にとどまらず、「猛禽を読む」スキル、猛禽に餌の期待を持たせる、等調教に欠かすことのできない概念を猛禽の生態面からわかりやすく解説している点もすばらしい。

本書の主な内容(目次より)

1. 猛禽類のからだのつくり、機能
 解剖図をはじめ、7種類のハヤブサ、4種類のタカの翼の長さのグラフ、翼面積の比較、加速度のグラフなど、それぞれの猛禽類の飛行スタイルの違いの解説。

2. 繁殖計画
 繁殖に適した個体の見分け方、家系図の作り方、繁殖小屋の設計、人工授精のやり方、ふ卵器(卵を孵す機械)の湿度設定、ヒナに与える適切な餌とサプリメントの量、卵及びヒナの成長のタイムテーブル。

3. 鷹道具および施設
 鷹狩りに用いるハヤブサ、タカに装着する道具(鈴、アンクレット、発信機など)の作り方、装着の仕方、安全な止まり木の設計図など。

4. 猛禽類の発達と行動
ヒナの刷り込み(最初に見た動くものを親鳥と思いこむ鳥類の特性)のプロセスおよび鷹狩りに用いる個体の育て方、猛禽類の学習プロセス(馴化、条件付け、トラウマ、経験、本能によるもの)と禁忌の解説。

5. 調教と調整
 若いハヤブサの調教の進め方、筋肉量の見分け方、適切な体重の見分け方、時間ごとのエネルギー消費量のグラフ、風を利用したトレーニング方法、ルアー(疑似餌)の振り方(イラストつき)、調教中にやってはいけないこと、悪癖の原因と矯正方法の解説。

6. 野生の猛禽の狩り
 22種類のハヤブサ、タカ、ワシの狩りのスタイルの違いの解説。(著者の長年の観察に基づく)

7. 鷹狩り
10種類のハヤブサ、9種類のタカ×18種類の獲物の狩りのスタイルのクロスチャート、27種類の獲物の逃走、隠れるパターンの解説、ハヤブサの高度と急降下による攻撃の有効範囲の図、狩場に適した猟犬の選択と著者の経験。

8. 猛禽と人間
 鷹匠が野生の猛禽の保護に貢献したエピソード、リハビリの際の倫理、鷹狩りに関係する法律、著者の考える鷹匠の哲学など。


著者プロフール

Dr Nicholas Fox
英国の獣医師。6歳から鷹狩りを続けている。馬上から行う鷹狩りで有名。1974年から猛禽類(肉食の鳥)の生物学者として活動。ニュージーランドファルコン、オオタカ等について幅広い著作を発表。世界で初めてニュージーランドファルコンの繁殖に成功。英国における猛禽類の保全の功績が認められ、大英帝国勲章受賞。英国、中東、カザフスタンで猛禽類の研究・繁殖プログラムの主任、英国鷹匠協会(British Falconers Club)の副会長を務める世界的な猛禽類の権威。来日歴あり。
http://www.falcons.co.uk/about.asp

発起人プロフール

高倉佳奈子
2016年よりハヤブサで鷹狩りを始める。1987年埼玉県出身。米国高校卒業後、東洋大学国際地域学部にて学士号取得。外資系企業勤務などを経て、フリーランス英文事務・翻訳者。
webサイト
ハヤブサと鷹狩り
note「ハヤブサ使い」